2018年02月15日

ブランドコンサルティング会社の米インターブランドは、「日本企業のグローバルブランド価値ランキング2018」を発表した(2/15日経産業新聞)。
首位は10年連続でトヨタ。2位にホンダ(17年は2位)、3位に日産(同4位)、9位がスバル(同10位)と自動車メーカーが、トップ10に4ブランド入る結果となった。
4位はキヤノン(同3位)、5位がソニー(同5位)、7位にパナソニック(同7位)と電機業界からのランクイン。他は6位にMUFG(09年はベスト10外)、8位にユニクロ(同ベスト10外)、そして10位に任天堂(同ベスト10外)。

ランキングの公表を始めた09年当時から自動車や電機企業が上位を占め続けている。こうした状況に対してインターブランドジャパンの並木社長は「世界と比べ、産業の新陳代謝が進まない日本の経済構造が浮き彫りになった。世界と比べ産業の広がりが狭い」と指摘している。

■アマゾンがグーグルを抜き1位に
同じようなタイミングで英国のブランドファイナンスが、企業ブランド力を数値化したランキング「ブランドファイナンス Global 500 2018」を発表(2/1)。アマゾンが、昨年1位だったグーグルと2位のアップルを抜いて首位に輝いたと伝えている。
調査では財務やブランドが消費者の購買に与える影響などを分析し、ブランド価値を金額に換算しているとのこと。財務も重視するため、業績が好調な企業が高い評価を得る傾向がある。
1位のアマゾンのブランド価値は昨年比42%増で、1,500億ドルを超えたとのこと。2位は昨年と同じくアップルで、3位には昨年首位だったグーグルがランクイン。5位のフェイスブックは昨年の9位から順位を上げ、昨対比45%と飛躍。

近年は中国企業の躍進が目立っており、中でも「アリババ(Alibaba)」12位、「テンセント(Tencent)」21位、「ウィーチャット(WeChat)」49位、「Moutai」56位、「バイドゥ(Baidu)」57位といった企業が牽引している。

日本企業はトヨタの16位をトップにNTT(20位)、三菱(43位)、ホンダ(52位)、日産(68位)、そしてau(91位)の6社のみ。グローバル市場ではブランドが競争力の一つとなっており世界の強豪と熾烈な競争を続ける日本企業は、さらにブランド力を高めていかなければ、世界での成功は覚束ない。